[ニュース] 桃山台車庫の自動塗装装置が解体へ 8000形リニューアルはラッピングに?


北大阪急行の車両が並ぶ桃山台車庫。この車庫には、痛んだ塗装を塗り直す全自動塗装装置があったのですが、今日確認した時点ではすでに解体されて姿を消していました。


線路だけになった建物の中

 


かつてはここに塗装装置がありました。

 

 


未塗装で車両工場から運ばれてきた9003fも、この装置で塗装を受けました。(写真は塗装機とは別のところで撮影)


この塗装装置は、手作業で研掃、塗装し均一な塗装に仕上げるためには手作業では熟練を要するほか、塗装や粉塵による健康被害や大気汚染という問題を解決するために、北大阪急行と塗装機メーカーとの共同開発で作られた、車両研掃用としては日本で初めての乾式自動研掃装置です。[1] 8000形の全般検査の際に塗装を塗り直すために活躍していました。


全般検査の後、塗装直しを終えたc#8006

しかしながら、9000形、特に「ティラミス」の愛称で親しまれる9003fの登場以降、北大阪急行は方針を転換したようです。プレス(おそらく鉄道雑誌向け?)での説明会で、係りの方が「ラッピングにより可能になる多彩な表現の利用を今後拡大していきたい」と話していた(僕はそれをフェンスの外から聞いていました)ことや、ティラミス塗装がほとんどの部分がラッピングであることから推察するに、痛みにより塗り直しの必要が生じる従来の塗装は用いないようにしたようです。

 

塗装の転換点となった9003f

さらに、北大阪急行は「鉄道事業の旅客運賃上限変更認可ならびに運賃改定の実施について」の中で「8000形リニューアル工事(内装更新等)の実施(平成29年度以降)」を挙げており、8000形のうち8006fや8007fはリニューアル工事を受けるとみられます。置き換えが進む8000形の一部編成にリニューアル工事を施すということはすなわち、リニューアル編成は今後数年は使用するということであり、全般検査をあと何回かは受けると考えられます。全般検査のたびに塗装を塗り直すのが今までの検査であったことを考えると、自動塗装装置が解体されてしまった今、8000形もラッピング塗装になるのではないかと予想できます。ラッピングを用いた多彩な表現のある8000形…もし塗装が変わるとすれば、どんな姿になるか楽しみですね。

※ティラミス塗装はラッピングとはいえ、従来の塗装を用いた部分があり、その部分の痛みを今後どう直すのかは不明です。(2018年4月21日追記):「従来の塗装を用いた部分がある」について、ソースが見つからなかったため、取り消します。ご指摘くださった方、ありがとうございました。


 

参考リンク:
塗装機の写真があります。ぜひこちらもお読みください。

出典:
[1] 北大阪急行電鉄株式会社(平成6年3月)『北大阪急行25年史』p.138-139

 

 

meronking

「meronが地下鉄を追うブログ」「meronがモノレールを追うブログ」のMeronkingです。北大阪急行、大阪モノレールを中心に、大阪市営地下鉄、阪急バスなどについても書くかもです。

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