変わって、変わらない 大阪メトロの開業初日を見てきました


大阪の地下が変わりますー4月1日、大阪市交通局がその114年の歴史に幕を下ろし、地下鉄事業を引き継いだOsakaMetroが新たに営業を開始しました。さっそく一部の場所では看板が取り替えられたり、記念の式典が開かれるなど民営化ムードにわいた初日、大阪の町を回ってその変化を見てきました。


各所に登場する「OsakaMetro」

一部の駅や車両にはOsakaMetro開業に合わせて新たなロゴが登場しました。深めの青を背景に配置されたMetroのMはらせん状であることで「立体感」を持ち、横から見るとOsakaのOになるという意味が込められています。新メトロロゴは梅田やなんば、淀屋橋、南森町、ドーム前千代崎といった多くの人の目につく駅の駅看板・案内板で初日から登場したほか、各路線1~2編成ずつ、車両側面にも貼り付けられています。

↑旧ロゴ「マルコマーク」が透けてしまったOsakaMetroロゴ


ポスター・公告にもOsakaMetro

駅のポスターにもOsakaMetroの文字が入っていました。こちらはドーム前千代崎駅(京セラドーム最寄り駅)で見かけたポスターですが、しっかりとメトロロゴが入っています。さらに別の駅では「OsakaMetro優待デー」なるもののポスターも発見。これまでの大阪市交通局からの公告は、内容が博物館や劇場など公共施設に限られていましたが、民営化したことでさっそくタイアップ企画・公告に力を入れているようです。

「京セラドーム大阪へOsakaMetroで行こう!」大阪メトロの乗車券を提示すると大阪ドームでのチケットが割引になるという企画。


一方で大阪市交通局時代からの公告からは「大阪市交通局」の文字が消されていました。文字の大きさに合わせた黒塗りという消し方には「検閲された」感があります(笑)。

(いずれはこの公告も貴重になりそうですね・・・)


いろんなところから消える旧名

初日にもかかわらず、すでに「大阪市交通局」の文字が消されている箇所には多く遭遇しました。こちらは新大阪駅にあった工事のお知らせですが、マジックペンのようなもので塗りつぶされています。細かいところではありますが、人目に触れる駅だからでしょうか、消去は徹底されていました。

本町駅にあったWifiについての案内。こちらはテープで消されています。なかなか見事な消し方で、質感や色が元のステッカーとほぼ同じなため探さないと見つけられませんでした。

にゃんばろう(右下のキャラクター)の下からも「大阪市交通局」が消されていました。民営化で解雇が心配されていたにゃんばろうはなんとか生き残りました・・・!

続いて(元)庁舎を訪れると、ここも新社名への移行済み。元は大理石に彫り込まれていたのですが、金属プレートをあてることで「大阪市高速電気軌道株式会社」の門標に生まれ変わっていました。(余談ですが元大阪市交通局庁舎って大阪ドームの真横にあるんですねー)


変わらない「大阪の地下鉄」という風景

ここまで変化に着目してお伝えしましたが、いろんな駅を回ってみて受けた印象では「あまり変わっていない」でした。旧ロゴ・マルコマークをつけた車両の方がまだまだ多数でしたし、案内板も昔の看板のままである駅の方が多かったです。入り口から階段をおりていった時の地下鉄のにおい、すこしひんやりした空気、タイル張りで少し暗い改札口。列車が来るたびに忙しそうに行き交う人たち、そしてホームに降りると滑り込んでくる地下鉄と、その側面にはマルコマーク・・・なんばや梅田といった中心地から、少し離れた駅で見られたのは、これまでと変わらない大阪の地下鉄という風景でした。

4月1日を境に、運賃値上げや新型車両の登場・旧型の引退などが行われたりということはありませんでした。ほとんどの利用客にとっては今のところ「変わらない」と言っていいでしょう。今後どのようなサービス改善などが見られるか、楽しみなところです。


大阪メトロは6月末までに旧ロゴの更新を行うとしています。大阪市交通局を引き継いだ大阪メトロ、これからは利用客にとってどのような場所であり、どのような交通機関になるのでしょうか。大阪市営地下鉄という慣れ親しんだ「風景」を惜しみつつ、「大阪の地下」の新たな発展に期待を寄せたいと思います。

meronking

「meronが地下鉄を追うブログ」「meronがモノレールを追うブログ」のMeronkingです。北大阪急行、大阪モノレールを中心に、大阪市営地下鉄、阪急バスなどについても書くかもです。

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